この7月末で今の会社に来て2年と1か月が経ちました。で、8月頭で異動になり、タイトルの通り10個目の肩書きに。
で、今回は少しだけ意味合いの違った異動だな、と感じていて、というのも、クライアントワークから事業開発系の仕事に異動に。多かれ少なかれ、ここ2年ほど毎日毎日クライアントの課題解決を中心に日々の生活を送ってきた生活から、もう少し俯瞰的にこの業界を見て、スイートスポットを探して、大きく儲ける。そんな感じの仕事にシフトします。で、なぜなのか、について。
サラリーマンなので当然辞令があったから、なのですが、根本にある思いは「構造的強みの根本的欠如の原因がどこにあるのか知りたい、で、分かったらその欠如を解消する仕事がしたい」ということです。
一部の特異な例を除いて、CAに限らず、ほとんどの広告会社には「永続的な構造的な強み」というものが存在しません(ぼくがイメージしている「特異な例」は汐留の方からくる政治的プレシャーや、W+Kの、課題解決に一見関係がないように思えながらきっちり着地させるクリエイティブ能力など、です)。扱いを獲得する為にコンペをすることは日常茶飯事ですが、勝った場合も負けた場合も、明確に「これがあったから勝てた」「これがなかったから負けた」という理由がとても希薄である、と常に感じていました。例えばCAにはアドマンやカワムラ、波多江や拓ちゃん、野村さんや二宮さんなどなど、おそらくこの業界において競合と「常に」互角以上に渡り合える人材というのが存在します。ただ、いくら彼らがコンペで勝利しても、そこに「他人による再現性」がなければ「構造的な強み」にはなり得ません。それにそもそも若い彼らがいつまでこの会社にいるか分かりませんし、ハードワークな彼らがいつ倒れるかなんて、誰にも分からないわけです。
もちろん黙ってその課題を放置するほどアホな会社ではないので、「ノウハウ」「ナレッジ」という響きのいい言葉をもとに、幾人もがその高き頂に挑戦してきましたが、ここには壁があって、「形式知化すべきノウハウ、ナレッジを持った人間が形式知化できる能力を持っているとは限らない」「恒常的に忙しく足元のミッションに対するコミットメントが高くなるため、そもそも形式知化しない」などなど、課題を挙げればそれだけで何時間でもお話しできそうな内容で、まあ、要はなかなか難しい訳です(「難しい」という言葉がとても嫌いなのですが、その表現が的確。「できそうでできない」みたいな)。他人事のように書きましたが、ものすごく責任を感じています。なんとかならなかったのだろうか、なんとかなる端緒は見つけられていたのに、なんでなんとかできなかったんだろうか、と。
で、「いつまでこうしているんだろうか」とふと不安になり、今回の異動につながっています。今回の目的は「儲ける」ことはもちろんですが、お世話になった皆さんに「構造的な強み」を少しでもお返しできるように、しばらくは黒子としてちょろちょろしたいと思います。仕込みもそれなりに大変ですし、せっかく作っても汐留の方の会社さんにどーん、とやられかねないとは常に思うのですが、ベンチャーはベンチャーとして、チビにはチビとしての生き方があると思っていますので、楽しみにしていただければと。
カンヌ的な、TIAA的な、そういう「広告」は任せました(また戻って来ると思いますが、いつか)。よろしくお願いします、皆さん。
Tagged: work