今日も今日とてICC。4sqでmayorになれたので、また行かなきゃな、という本末転倒的な機能というか効果が4sqにはある気がします。座標平面上の4点をうまくつなぐと何か起きる、みたいな奥行きが欲しいな。で、全く関係ない話になりましたが、2日連続でイベント。ちと思うところがあり、考える量を増やすために。
現在,ウェブにおけるリアルタイム性が持つ新しい可能性に注目が集まっています.
たとえば,TwitterやUSTREAMといったサーヴィスに代表される,「いま、ここ」を共有できるネット・アーキテクチャによって,どこでもだれでもが即時的に,かつ相互に情報を発信/受信することができるようになりました.本来,非同期型の通信技術を用いたインターネットにおける,ある意味革命的なモメントとして認識されている「リアルタイム・ウェブ」の現状と,その可能性について考えます. 日時:2010年5月4日(火・祝)午後2時より [終了しました.]
出演:伊豫田旭彦,大野真吾(Merce Death),千房けん輔,津田大介,濱野智史,畠中実(ICC)
会場:ICC 4階 特設会場
定員:200名(当日先着順)
入場無料ICC ONLINE | 2010 | オープン・サロン「オープン・スペース 2010」プレ・イヴェント 「リアルタイム・ウェブの現在とこれから」
http://www.ntticc.or.jp/Exhibition/2010/Opensalon27/index3_j.html
昨日のイベントにも負けず劣らず動員は好調。無料だから、っていうのもあるんだろうけど、Ustでも見られるイベントに、割と不便な初台まで来るっていうモチベーションを考えればそこは相殺されていると思うし、やっぱり注目されてるんだな。これが「Ustで1000viewerを確実に集める秘密!」とか「Twitterで非モテだったぼくがウハウハに!」とかだったら別なんだけど。濱野さんがいる時点で小難しい話になるのは確実だし。で、200人キャパぎっしり、で開始。
終わってみれば3時間。ICCはUstをアーカイブしないみたいだし、かといってハッシュタグから全部たどって読め、というのも到底できる量じゃないし、そういう意味では現地で聞いて良かったのかな。それと、会場正面に向かって左手にはニコ生での中継映像が常に流れていて、映像が流れること自体は普通なんだけど、当たり前のように横に流れるコメントによる突っ込みが入りながら進行していた。面白いんだけど、これは一長一短だな、と感じつつ。で、昨日と同じく、メモ書きをさくさくまとめます。
冒頭は登壇者が関わっているプロジェクトを10分程度でプレゼン。
・大野さんはWorld Tour from My Room!!!!!!!!!!!とか、World Jam Bandとか。かっこいい。
・伊豫田さん(ニコ生の人)は「インターネット放送って、何がおもしろいの?」と題したプレゼン。ニコ生が取り組んできた事例などなど。資料含めこちらに。巻き込みながら強引に笑いを取る系のプレゼン。自分自身がコンテンツになることを決めている人なんだな。
・千房さんはIZONNについて。paypal使ったUstream用投げ銭サービス。今後は他プラットフォームにも展開予定とのこと。マイクロペイメントはリアルタイムウェブを構成する不可欠なポーションだと感じていて、これは超期待。積極的に支払うことでコミットして、その影響を感じたい。twitpicにつなげるとか、細かい仕様も凝っていて好感。
・津田さんは「Twitter中継について」。そのまんま。特に新しい発見なし。上記ハッシュタグのTLは賑わっていて、「へー」と思った。あと、本当に10分で作ったのかな。あの資料。だとしたらすげえわ。
・で、その後は何やらゆるい感じのパネルディスカッション。濱野さんが質問に(あまり、正面から)答えない登壇者相手にうまいモデレーションを見せつつ、いろんなことを聞けました。で、いろいろ考えることができました。
・デリダとかキェルケゴールとか
・匿名性とエンターテインメント、名刺交換と公式感
・関係性が持続するかの相違
・モバイル系の論客がいないのは確かに惜しい感じ。モバスペとか@pepsとかの中の人は面白そう。
・イベント中もニコ生のコメントやTwitterで様々な言及がされていて、これも現実世界の拡張だよな、と。
・小中学生のTwitter利用率が上がっているらしい。主な要因はAKB48。へー。すげえ。
・つながりの社会性(北田先生)
・距離を測るためのツール
・コンテンツはコミュニケーションに勝てない(KNN神田さんが寝ているだけのやつ)
・Twitter(とか)でできないことに、アートは行かざるを得なくなっている
・例えば、寡黙な人、無言の人はTwitterに存在できない
・ライブ会場で見るという体験は決してなくならない、と願いたい
・場の外部性
・匿名的電話メディア(テレクラのことね)
・自分で自分を見つめるための「ズレ」の挟み込み方
・「常に既に」
・delayをサービス提供者側が意識的に設計する
・感情の賞味期限
・常時接続の父としての村井純
・3D
てな感じ。昨日にも増して何のことやら、という箇条書きですが、自分の中ではまとまっているので、ま、いっかと。
そもそも昨日の登壇者を「作る人チーム(大野さん、千房さん)」と「作らない人チーム(伊豫田さん、津田さん)」としてぼくは勝手にカテゴライズして話を聞いていて(もちろん作らない人チームも作ってるんだけど)、その大きなズレが最後まで気持ち悪かった。作ってナンボだろ、と思っているからだと思う。
上にも書いた通り「コンテンツはコミュニケーションに勝てない」というワードが印象的に響いたけど、ま、言ってしまえばコミュニケーションもコンテンツな訳で、一部、存在していることがユニークという「出オチ」的な人をのぞいては、やっぱりどのようなコンテンツを生成してそれを波及させていくのか、という地道な手法を取ることになるのだと思う。コンテンツ、なんて大げさな言い方をすると「あー、クリエイターの話ねー」となりそうだけどそんなはずはなくて、世界におけるプレゼンスを、自分の存在証明を行うためにも、自分自身はどういうコンテンツを提供できるんだろう、と真剣に考える時がそろそろ来るのかも、と。新しい才能がたくさん発見される代わりに、寂しい思いをする人もたくさんいるんだろうな。
リアルタイム・ウェブっていうのはそういう流れをさらに助長して、何しろ「リアルタイム」だから「生」だし、そういうコンテンツをアドリブで生成できる能力でその価値が大きく左右されることになるはず。つまりは、新入社員時代に歓迎会かなんかで「一発芸やれ! お前!」みたいに振られた時に最低限場をしらけさせることなくこなしきれるかが大切ということと同義で。なんだか世知辛い世の中が近い可能性。そういうタイミングがいつやってくるとも知れない、そういう時のために日頃から持ちネタは磨いておきましょうね、って言う話だ。
ブロードキャスティングがパーソナルになり、面白いニッチコンテンツがたくさん生まれている、っていうのには100%同意で、ただし、それが日の目を見るかどうかは職人の手にかかっているのが現状で、つまりはほとんどの人がそういうコンテンツに辿り着けていない。インターネットは使うけどYahoo!とメールくらいというユーザー層とは大きな断層があることは間違いなくて、みんながそうなったとき、というのがリアルタイム・ウェブの「これから」だと思うんだけど、そのときのことをあまり話せていなかったのが残念だった。
冷静に振り返ってみると、かつ平均的インターネットユーザーに成り代わって考えてみると、恐らくTwitterは「ドラマのやつ? 孫さんがやってるんだっけ?」、MerceDeathやIZONNやニコ生は「なにそれ?」になるんだろう。そういう感じの中で「先端の人が先端に考えるリアルタイム・ウェブ」は確かに魅力的ではあるけれども、「これから」ではなかったなあ。歴史は繰り返すとすると、リアルタイム・ウェブはどこに向かうんだろう。どういうものと同様の浸透様式を取るんだろう。
こういうの、得てして特定の内輪で盛り上がって終わり、になってしまいがちなんだけど、一般消費者に対して想定しうるインパクトをきっちり洗い出して、それこそ初等教育とかに盛り込んでいって初めて意味があるものになるはず。それこそが、未来が「見えている」人の役割だと思う。
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2日間ともいろんな気づきがあった。WEBに触れて10年ほど、アートを考え始めて10年ほど。いろんな変化があったし、今まさにあるし、これからももっと大きな変化があると思うんだけど、変わらないものが何かというのがようやく分かってきたかもしれない。あとはそこにリソースを集中させるだけだな、そろそろ。と感じることができた2日間。ラッキーでした。
関係者の皆様、改めてありがとうございました。今年はICCたくさん行きます!

